養生テープを貼れない床・壁の特殊な養生方法
- 区間
- 藤沢市から藤沢市
- 時期
- 12月
- 特色・こだわり
- 養生が難しい建材を使用している新築一戸建てもしっかり養生
- トラック・作業員
- 軽トラック3台5名作業
- 開始予定時間帯
- 1日作業
- 要した作業時間
- 8時間
- 金額(参考)
- 198,000円
※金額は上記以外の様々な条件により異なります。
今回は、建て直しをされた新築一戸建てへの引越しに伴う養生作業のご紹介です。
以前の建物で使用されていた建材を一部再利用されており、趣のあるお宅でした。
ところがそうした建材のため、養生テープをほとんどの床・壁に貼ることができないという問題がありました。
具体的には、再利用された木材にワックスが塗装されており、養生テープを張るとワックスと木材の一部が剥がれてしまいます。
実際に建築業者の方がテープを使用した際に一部が剥げてしまい、補修のため引越しが2週間遅れてしまったとのことでした。
このため、引越しで養生する際にも特にテープには気をつけるよう、お客様から事前に注意していただきました。
養生テープをほとんど使うことができない養生作業は大変困難なものでしたが、ムービングエスが持つ豊富な経験を活かし、しっかり養生することができました。
ここまで大変ではないにしても、特に注文住宅の場合は養生に特別な配慮が必要な場合が少なくありません。
新築一戸建てへのお引越しを予定されているお客様には特にご参考にしていただきたい引越し事例です。
手前の濃い色のものが再利用された木材。奥の薄い薄い色は新しい木材です。
扉なども再利用されています。
写真のように素敵に仕上がっていますが、大工さんは大変苦労されたそうです。
再利用された木材の拡大写真です。
ワックスが塗られているのですが、この上にテープを貼るとワックスと木材の表面が一緒に剥がれてしまうのだそうです。
傷も付きやすいため、搬入作業で傷がつかないよう、しっかり養生をする必要があります。
同様の床材が使われている別の部屋の様子。
廊下には新しい無垢材が使われています。
汚れが付きやすいので、こちらも床養生をします。
広いお宅なので、養生のため大量の資材が必要です。
まず廊下を含め、床全面に養生をします。上の写真は無垢材の廊下の床を養生した様子です。
(上の写真で使っているのは「巻きダンボール」と呼んでいる、ダンボール素材でできたシートです。この巻きダンボールによる養生は無料サービスではありません。)
通常は養生に使用した資材そのものが滑ってずれてしまわないよう、養生テープで床に固定しますが、今回は床に養生テープを貼ることができません。
そこで、廊下や各部屋に敷き詰めた養生資材を全てつなげることにしました。こうすると、養生資材が床の上で動いてしまうのを防ぐことができます。
名付けて全面床養生作戦です
上の写真は再利用した木材が使用されている床の養生の様子です。
傷が付きやすいので、重たいダンボールや荷物を置く場所には、床養生の上にさらにダンボールを敷き、2重に床養生をします。
こうした作業は、どの荷物をどこに置くか、お客様としっかり打ち合わせ、確認してから行います。←これ大事!^^
玄関の写真です。
こちらでも建て替え前のお宅で使われていた木材が再利用されています。
玄関は荷物を搬入する際、最も頻繁に通る場所です。荷物を持ち直すために一旦置く場所でもあるので、特にしっかり養生します。
ここでも養生テープは使えません。ダンボールで型をとり、全体を覆うように養生しました。
このようにすると、敷いたダンボールが床の上で動いてしまうこともなく、滑らずに作業できます。
玄関の床養生を終え、次は台所の養生です。
写真右上のスペースに冷蔵庫を置きますので、その部分だけ、床養生はカットし、床が見える状態にしています。
1部屋を半年間物置として使えるようにしたい、というご要望をいただいたので、この部屋だけダンボールで床養生しました。
長期間にわたり荷物を乗せたままにしておくと、床にインクが移ってしまう可能性があるため、ダンボールの印刷面(ロゴ等)を上にして養生します。
※写真中央手前に部分はドアの開閉のためのスペースです。ダンボール箱で床養生をすると、その厚みで扉が開かなくなってしまうため、この部分は薄い養生資材を使用しています。
こちらのお宅には、上の写真のように所どころ段差があります。
こうした段差の角の部分は、ダンボールで2重に養生します。
次は階段の壁の養生です。
壁はよくある壁紙ではなく、白く塗装されていました。この壁面も養生テープを貼ることはできません。
そこで、養生テープを貼っても問題のない近くの窓・窓枠をうまく活用しました。
具体的には、上の写真のように窓ガラスと窓枠だけに養生テープを貼り、養生資材を吊り下げた状態にしました。
階段付近で使える窓枠は一つだけのため難易度が高く、少々苦労しました^^
次に2階の床養生です。
部屋と廊下の間に多少の段差がありますが、上の写真のようにダンボールでつなげてしまいます。
この様に隣の部屋の床養生とつなげてしまうことにより、床に養生テープを張らなくても、床養生が滑ってずれることがなくなります。
上の写真は玄関の壁を養生した様子です。
ここでもサッシに養生テープを貼り、うまく養生しました。
引き続き玄関の養生です。外側では雨樋に養生テープを貼りました。
こちらは再び家の中から玄関のあたりを見た様子です。
養生テープを貼っても問題のないサッシからテープを引っ張るため、通常より大量のテープを使いました。
上の写真はトラックから玄関までの搬入経路です。
新築一戸建ての引越しではよくあることですが、まだ庭は完成していません。
砂利などが靴に付きやすい状態のため、このままでは砂利を部屋に持ち込んでしまう可能性があります。
靴に砂利や汚れが付きやすい現場では、上の写真のように専用の床養生をした上で荷物を運びます。
いくら家の中をしっかり養生しても、このような点にも配慮しなければ意味がありません。
ムービングエスでは必ずこのような気配りができる経験豊富なスタッフが養生をいたします。
この後、荷物の搬入作業も終了し、無事に引越しが終了しました。ありがとうございました!